Q:歯科医院のボツリヌス治療と、美容皮膚科のボツリヌス治療(ボトックス)の違いを教えて下さい?
A:いちばんの違いは“目的”です
歯科では、歯ぎしり・食いしばりで酷使される咬筋(こうきん)などの口腔まわりの筋肉の緊張をゆるめ、歯や顎への負担を減らすこと、つまり「機能改善」することを目的としています。顎関節症などの改善に活用することもあります。
歯ぎしりや食いしばりがひどい場合には、噛み合わせの改善やマウスピース等を利用して改善を試みていくことが第一選択となりますが、それだけではうまくコントロールできない時の補助的な選択肢として検討します。いずれの場合も歯科治療においては、機能改善や回復を目的としてのボトックス治療となります。
それに対して美容皮膚科は、眉間や目尻などの表情じわの改善など、機能面ではなく見た目の悩みを目的に行われることがほとんどです。
薬剤を使う部位(筋肉)も異なります。
歯科では主に咬筋・側頭筋・オトガイ筋など“噛む・口を閉じる”に関わる筋を対象にします。
わかりやすくいうと「ほうれい線」までの範囲となります。
これに対して美容皮膚科では眉間や目尻のしわなどの見た目にに関わる表情筋が中心です。